どこから入ってくるのか?

次にゴキブリの侵入経路を考えてみましょう。ゴキブリがどんどん出てくるといっても、勝手に家の中で自然発生しているわけではありません。最初にどこかから入り込んできたヤツがいるのです。こうした侵入経路を考えて、対策する必要があるわけです。

 

そもそも新築住宅でゴキブリが出てしまうというのは、前に住んでいた家から持ち込んでいるからです。おそらく荷物の中に紛れ込んでいたわけで、卵鞘状態では案外気がつかないのです。前述の通り、クロゴキブリの卵鞘は黒っぽい褐色で、何かの草の実、ボタンのようにも見えますし、産卵された時にメスの唾液で家具の隙間に貼り付けられるので、家具の地色と相まってしまいます。これではおいそれと発見できません。まったくクセモノなのです。

 

外からゴキブリが入ってくるのは窓、網戸、ベランダが一番多いようです。面白いことにゴキブリは飛んで来るのではなく、歩いてやってくるそうです。そうなるとマンションなど集合住宅の方が、外からゴキブリに侵入される危険性が高いと言えるでしょう。

 

家庭のゴミをベランダなどで一時保管するのも危険です。特に生ゴミ以上にビール缶には注意しましょう。ゴキブリは南方由来の昆虫なので、甘い液を好み、ビールの匂いにも惹かれるのです。

 

換気口、換気扇も危険です。屋外に面した換気口は油でベトベトしやすいですが、この油脂汚れもゴキブリの好物です。そして、下水管、排水管です。特に古い共同住宅では配管周辺に隙間できていることが多く、このルートで侵入する場合が少なくありません。とにかく侵入を許さない意識と工夫が求められます。